ナミ広告研究所
 広告宣伝における消費者と企業/消費者とお客様、お得意様
格差社会の中で、どの方向を向いて商売をすれば良いのか<200104>
安価志向と格安志向の違いが曖昧な消費者が多いことは事業者に有利
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格差社会の中で、どの方向を向いて商売をすれば良いのか
   
日本に限らず、世界全体が格差社会に陥っています。

日本では飢えて死ぬ人はニュースになるほど稀です。
ところが、格差は着実に拡大し、生活保護以下の貧困生活者は3000万人を超えると言われています。

私たちに気が付いていないのは、欲を出さなければ、また高品質なものを求めなければ容易に安価で手に入れられる社会になっているからで、・・・
極端なことを言えば、試食品だけでも生きていける社会になっています。

一方で、プライベートジェットの所有者が増えていると言います。
あるカリスマ経営者(?)は、保釈中であるにも関わらず日本から逃亡してしまいました。
保釈金の没収(15億円)を含めて数十億円の逃亡費用が推定されるとニュースで伝えていました。

実は、飢えに近い人が居る一方で億単位が飛び交う社会が共存しているようです。
今や超格差社会と言えるのかもしれません。

格差社会では大きく貧困層と富裕層に2分されます。
そこにはお得をばら撒き低品質の商品を安価で販売する商売と高品質な商品を高額で販売する商売が存在します。

貧困層相手の商売では、できる限り経費がかかる人的対応を省略します。
人手不足を理由にどんどんITやデジタル化を進めます。

ITやデジタル化を進める理由は、人件費の負担の軽減です。
そのような商売をする企業は人件費の多寡が利益幅を大きく左右するからです。

また、ITやデジタルを導入するについては、「お客様にとって便利!」を積極的に宣伝します。
貧困層相手の商売では、お得のバラマキ、割引券の配布、ポイント付与(割増)の宣伝が広告の中心になります。

この貧困層相手の商売の顧客はほとんどが貧困層なのですが、自身では貧困層であることを認めようとしません。
企業が宣伝する「お客様にとって便利!」を積極的に受け入れて生きることになります。

このことは消費社会の主流になっていますが、仕方がありません。
消費社会は大きな会社の独壇場だからです。

で、事業規模が小さい企業は方向が定まらず右往左往しています。
いろいろな方法を駆使して大手に挑みますが、うまくいきません。

例えば、町の飲食店が味で勝負しても、ほとんどは土俵に上がる前に負けています。
店構えやお客様対応で勝負しようとしても大きな会社には太刀打ちできません。
もちろん宣伝力も格段の差があります。

負けるのは、小さな会社が大きな会社と同じ土俵で戦おうとしているからです。
では、どこに大きな会社と戦える土俵があるのでしょう!
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安価志向と格安志向の違いが曖昧な消費者が多いことは事業者に有利
   
消費者は、買い物をするとき、大雑把に「安いに越したことはない!」という意識を持っています。
あえて高額な支払いをする必要がないからです。

同じものであれば、もちろん安いほうがいい。
しかし、同じものと思えるものに金額の違いがあれば、何らかの疑問が湧きます。
安いほうにはどこかに欠陥があるのではないかという疑問である。そして、サービスなどの場合は、何かが減らされているのではないかと・・・

そのように思っている私たちですが、販売の環境、消費者の心情などによって、多くの場合正当な評価や判断が乱されることになります。事業者側は消費者にとってお得な付加価値と言うところでしょうが、多くは単なる消費者誘導の場合が多いようです。

全く同じ商品であれば「安いに越したことはない!」。当然のことです。
高額な支払いをして優越感を得る人は除き、ほとんどの消費者は、「安いに越したことはない!」と考えています。
ところが、「全く同じ商品」と言うことが大きな疑問点になります。
近代的な工場で製造された商品でも、ときにはロットごとに違った商品が製造されることがあります。完璧に同じ商品を製造しようとしても、原料や材料の調達、その他の条件を考えると同じ商品の製造は困難だからです。ましてや、生鮮品の野菜や魚など、或いは人間が手を加える領域が多くなれば全くどころか同じ商品は基本的にあり得ません。
で、「たぶん同じ商品だろう!」と言うレベルでの価格比較になります。これが通常一般の「格安」になります。

この「たぶん同じ商品だろう!」を比較しての安価が「格安」ですが、ここで「たぶん同じ商品だろう!」の比較が軽薄になって安価を優先すると、限りなく「たぶん同じ商品だろう!」の様相が崩れていくことになります。
「安いに越したことはない!」から「安ければ安いほどいい!」への変化です。

これを事業者側の論理で消費者を誘導しようとすると、「安ければ安いほどいい!」と考える消費者を誘導するのは比較的容易です。単純に安価であればいいのですから・・・。
商品の品質も特に意識する必要はありません。安価が最優先です。

密かに高騰が続く商品の中に「訳あり商品」があります。
実は、この「訳あり商品」は、事業者にとっては利益の源泉です。
例えば、まともな野菜を手に入れようとすると、生産者の収入や流通、市場などの経費が掛かり相応の価格で仕入れることになります。しかも正規品ですから段ボールに傷があっただけでも返品されることがあります。或いは値引き対象になります。とは言っても、商品自体に損傷がなければ消費者には通常の価格で販売します。

野菜などの場合、「訳あり商品」は、以前なら畑で廃棄されていました。大根でも茄子でも、キャベツでも、畑に山積みされて捨てられていました。その捨てられるはずの野菜などを買い受けます。買うのですが、ほとんどタダ同然です。
販売するときは、正規品のほぼ半額。とは言っても、タダ同然の仕入れですから利益率は群を抜いています。しかも「訳あり商品」ですから消費者からの不満や苦情はほとんどありません。これが「訳あり商品」が、事業者にとっての利益の源泉の理由です。

格安志向が、そのほとんどは安価志向になっている現実です。
安価志向が良くないのではありません。しかし、安価志向の消費者は、価格が絶対的に優先されます。そのため、品質や量の吟味や評価が疎かになります。
「訳あり商品」の野菜を正規品の半額で買ってきたけど、料理の段階でその3分の1を捨ててしまった。そんなことがありますよね!
事業者の思うつぼです。

本質的なお得を見過ごして、安価に走る消費者。
事業者にとっては、お客様と言うより、お得意様です。
「たぶん同じ商品だろう」の認識での格安志向の消費者は、極めて少ないように思います。

さて、消費の現場では、じわりじわりと商品の値上がりが続いています。
その値上げは、簡単です。
価格だけを変えただけの値上げでしたら、消費者が離れて行きます。
ところが、価格を少しだけ下げて、内容量をそれに見合う以上に少なくしたら巧妙な値上げです。
でも、ほとんど消費者は、内容量なんてあまり気にしていません。
「少し少なくなったかな?」程度です。
事業者としては、消費者に慣れが出て来たら、大成功です。

袋詰めのコーヒーの内容量が200gから180gになり、味噌が1sから800gや750gになっています。
量を1割減らして価格を5%下げる。一見価格が下がったように見せた巧妙な値上げです。
こんな都合のいい値上げはありません。
このような値上げは数えきれないほどあります。

これが価格志向の消費者に襲っている危険です。
「安ければ安いほどいい!」という安易に考えで買い物をしていると、品質を見極めることが面倒になってくるから不思議です。
<170912>
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